医学部医学科志望の高校生の親、ぷっちママです。
本日は、駿台予備校市谷校舎にて行われた全国国公立大学医学部医学科説明会【東京慈恵会医科大学】です。
駿台予備校市谷校舎は、医学部専門予備校です。駿台予備校の中でも、医学部を志望する人向けなので、教室も自習室もみんな同じ学部を目指すライバルがいて、良くも悪くも大変刺激的な環境かと思われます。
駿台予備校市谷校舎は、本イベントのような各大学から教授をお呼びしたイベントの開催などで、現役の入試担当者とつながりもあるため、他では得られない情報をお持ちの予備校だそうです。
東京医科歯科大学医学部医学科や慶応義塾大学医学部医学科のオープンキャンパスでお話を伺った学生さんも在学していたとおっしゃっていました。
東京慈恵会医科大学 医学部医学科の立地
立地偏差値は断トツの全国No.1
東京慈恵会医科大学のキャンパスは2カ所あります。
- 国領キャンパス:東京都調布市・1年次
- 西新橋キャンパス:東京都港区・2~6年次
西新橋キャンパスの立地偏差値は85、全国1位です
新橋というと「おじさんたちの飲み屋街」なイメージがあるかと思いますが、東京慈恵会医科大学のある場所は増上寺や東京タワー寄りの三田線御成門駅に近い、素敵なエリアです。
2020年1月には、新外来棟と新母子医療センターが開設される予定だそうです。
東京慈恵会医科大学の歴史
面白い歴史があり、興味深く聞きました。
日本初の大規模臨床研究「脚気の予防食」
学祖は、高木兼寛先生です。
高木先生は、1884年(明治17年)に脚気の予防食を海軍で推奨した人です。
現在、脚気はビタミンB1欠乏症によって起こることがわかっていますが、ビタミンが発見されていなかった当時に高木先生は「食事の改善で脚気を予防する」という発見されました。
高木先生は薩摩藩の出身で、当時薩摩藩と交流のあった英国のセントトーマス病院に留学したそうです。セントトーマス病院には白衣の天使ナイチンゲールがおられ看護学の影響を受け、高木先生は「医師は病気を診るのではなく、病人を診るのだ」と学んだそうです。
その学びが現在の東京慈恵会医科大学の建学の精神「病気を診ずして、病人を診よ」と受け継がれているそうです。
高木先生は、英国で脚気がないことを知り、日本でも位の低い者しかならないことに着目しました。海軍で通常食を食べていた兵士が脚気169名が(うち25名が死亡)罹患していたが、炭水化物とタンパク質の配合を改善した食事を提供したところ、脚気0名となったそうです。これが日本初の大規模臨床研究だそうです。
中央線より上はドイツ、下は英国
中央線は、東京駅から新宿方面へ、東京を東西方向に走る路線です。中央線の上側(北)には、東京大学(ドイツ医療)があります。昔は私立医大は東京大学から講師を呼んでいたので、東京大学の近くに多数あるそうで、中央線より上の医大はドイツ医療を源流としているそうです。
東京慈恵会医科大学は、中央線より下側(南)にあります。今の芝公園や増上寺のあたりに海軍があり、そこで高木先生が診療にあたっていたそうです。先に説明した通り、高木先生は英国医療を主としており、東京慈恵会医科大学は北側のドイツ医療と少し違う観点があるのだそうです。
昔は中央線がなかったので、たまたまなんでしょうけど、そう言われてみると面白いなと思いました。あと、これは明治の終わり頃の話なので、今はちがうと思います。
ドイツ医療と英国医療の違い
今はどちらも病気ではなく、患者さんを診るのですが、当時は違っていたそうです。
ドイツ医療は、顕微鏡を使った細菌研究と薬の開発など、病気を診る、分析重視の医学だったそうです。このお陰で医学の進歩が進んだわけです。
一方で、英国医療はナイチンゲールの影響もあり医学と看護は両輪と考えられており、「病気を診ずして、病人を診る」ことを重視していました。この流れが、今日の患者中心の医療に繋がっているのですね。
英国医療を主とする東京慈恵会医科大学では、ドイツ流の大学から講師をよべないので、育てたい医師を自ら育てることを繰り返してきました。
本気で後輩を育てる努力を重ね、全ての分野のリーダーを育てるために、後輩の多様性を重視してきたとそうです。
というわけで、東京慈恵会医科大学では
- 病気を診ずして、病人を診る
- 本気で後輩を育てる
- 後輩の多様性を重視
ということを重じているのだそうです。
ドイツ医療と英国医療が融合し、今日の医学に受け継がれてきたんだな〜と先人たちの努力に感謝です。
自己実現ができる医科大学
そのような歴史があり、以下の点は東京慈恵会医科大学の大きな特徴だそうです。
- 本気で後輩を育てる
- 後輩の多様性を重んじる
これらはどこの大学も同じなのではないかと思うのですが、医師になってからの研究において、以下のような違いがあるそうです。
トップダウン研究型の大学では、教授や上の先生からこの研究をやってくださいと指示がでる。自らの意思でテーマを決められないそうです。
東京慈恵会医科大学は、ボトムアップ研究型なので、大学教員の研究業績にこだわる必要がなく、各自で臨床から研究したいと思ったことを研究できる「自由な発想による研究」が可能なのだそうです。
自主的におこなえるので、研究は盛んなのだそうです。
そういった意味で、東京慈恵会医科大学は独創的な研究をしやすい環境で「自己実現ができる医科大学」なのだそうです。
トップダウン研究型とボトムアップ研究型の両方があることで、様々な視点から研究がなされていくと思いますので、両方の研究型に感謝です。
学費はおいくら
自己実現ができる東京慈恵会医科大学、大変魅力的ですが、学費はおいくらでしょうか。
初年度 350万円
2年目から 380万円×5年=1900万円
学生会経費 10万円(在学期間中)
保護者会経費 21万円
4年共用試験 25000円
6年共用試験 20000円
合計 2285万5千円
この他に教科書代なども必要になるかもしれません。
ストレートに卒業して、2285万円!うぅっ
公式サイトに奨学金と特待生の情報がでていました。特待生は、入試の上位5位以内で授業料1年分免除、2年次以降は前年の上位5位以内となり当該年度の授業料が半額になるそうです。
自己実現ができる医科大学、それが東京慈恵会医科大学です
東京慈恵会医科大学、一人ひとり個性を尊重してくださるとても魅力的な大学だと思いました!
オープンキャンパスも学園祭もまだ行っていないので、来年度は是非行こうと思います。
では、また。
湧き上がれ!知の泉!
コメント